COLUMN

開業医に生命保険が必要な6つの理由

開業医の先生方にとって生命保険の活用はリスクマネジメントにおける大きなテーマの一つです。今回は開業医に生命保険が必要な理由を確認します。

 

 

家族の生活資金

残されたご家族が、その後の生活に必要な資金の手当てが必要です。医療法人の場合には、死亡に伴う役員退職金+弔慰金として支給します。主な費用としては、「教育資金」「生活資金」「住居費」など。

 

借入金対策

開業後まだ日が浅い場合や、医療機器の購入・建物の増改築などで金融機関からの借入金がある場合には手当が必要です。団体信用生命保険とのコスト比較は要検討です。民間生保の場合には、非喫煙割引や健康体割引などの各種割引がありますので、団体信用生命保険よりも安くなるケースもありますが、個人開業医の場合には、保険料の必要経費算入の点も考慮が必要です。

 

事業清算費用

有事の際に閉院する際に発生する各種コストへの手当が必要。主な費用としては「スタッフ退職金」「リース精算費用」「早期退去費用(テナント開業の場合)」「現状回復費用」など。

 

非課税枠の活用

相続税法12条1項5号の死亡保険金と同条6号の死亡退職金は、それぞれ法定相続人×500万円の非課税枠適用が可能です。医療法人・MS法人がある場合には両方を適用させるのがベストです。なお生命保険金の非課税枠活用は、保険金受取人を誰にするか?は要注意です。

 

相続税納税資金確保

先生が築き上げてきた財産を次世代に引き継がせるために、相続税を払えるだけの生命保険金を準備して、資産を完全防衛することを想定します。特に経過措置型医療法人で出資金評価が高くなっている先生や、MS法人で収益物件を保有している先生は要検討テーマです。

 

争族防衛資金

不動産・出資持分などの遺産分割を円満にしつつ、遺留分侵害額請求権対策にそなえるために生命保険金の確保は必須です。

 

まとめ

開業医の先生方にとって、生命保険が必要な6つの理由を考察しましたが、最大のポイントは「どうやって活用するか?」という点です。活用方法を間違えると思わぬリスクを抱えることもありますので、実際に生命保険を活用される場合には、くれぐれも慎重にご検討くださいませ。

 

<文責>

株式会社FPイノベーション

代表取締役 奥田雅也

 

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