COLUMN

現預金残高を増やす具体策

弊社にてご契約を頂いております法人は、医療法人も含めて年商規模が数千万から数億円といういわゆる「中小零細企業」がほとんどです。

この規模で一般企業の場合には、資金繰りに対しての悩みを抱えておられるケースが多くあります。

「手元のお金が残らない」

「返済は出来ているが納税資金がない」

「将来の退職金積立なんでとんでもない」

という社長が多くおられます。

 

こういう社長に対して、お話している内容は、「社長、現預金を増やす具体策は4つしかないのですよ」と言ってその手法を説明しています。

 

社長へ説明している手法は、

「利益を増やす」

「資産を現金化する」

「前受金を増やす」

「借金する」

という4つです。改めて書くと当たり前の事なんですが、これに気が付いていない社長が案外多いんです。

 

丁寧に説明をして差し上げますと、「なるほど。で、うちの場合は・・・」という話になるので、「直近の試算表を見せてください」という流れになります。まずはこの4つを説明します。

 

1.利益を増やす

当然ながら、利益を増やせばお金が残ります(笑)という事は、節税をして利益を減らすとお金は残りません。利益を出して納税をして税引後利益を増やせばお金は残ります。

利益を出す方法は3つで、

「売上を伸ばす」

「粗利益を伸ばす」

「販管費を抑える」

しかありません。

 

このうち、売上は顧客があっての事で簡単に増やせたら誰も苦労しません(笑)一番、難しい事かも知れません・・・・

次に粗利益は、仕入れ先に交渉をして、仕入単価を引き下げるか、製造原価等を抑える事で伸ばすことが出来ます。売上を伸ばすよりはまだ簡単かも知れません。

最後に販管費を抑える事ですが、これは自社で出来る事なのである意味、一番手っ取り早く簡単な利益アップといえるでしょう。

 

どの販管費を抑えるのか?

 

社内のモチベーションへの影響や、手間・コストが掛からないものから手を付けていくべきでしょうね・・・こうして利益をアップさせれば現預金を増やすことが出来ます。

 

2.資産を現金化する

資産の中でも、固定資産に上がっているものを売却しても現預金を増やせます。固定資産から流動資産へ移行するイメージです。一番先に検討したいのが、「保険積立金」「前払保険料」ですね(笑)

 

資金繰りに苦しんでいる法人でも、この科目の残高が多いというケースを時々見かけます。保険営業並びに顧問税理士のアドバイス不足なんでしょうね・・・

 

もちろん、経営者の保障を減らすわけにはいかないのと、現金化する際に資産計上額と解約返戻金との差額でどの程度益金が発生するのか?は注意が必要です。

 

その他で不要な機械や不動産を処分出来ないか?という事を検討して、固定資産を減らし流動資産を厚く出来ないか?を項目ごとに検討していきます。

 

あと絶対に忘れてはいけないのが「売掛債権の回収」「在庫の縮小」です。特に中小企業の場合、未回収になっている売掛債権があるケースが多くあります。売上を伸ばす前に、売ったお客様から確実に代金を回収することを徹底するだけで、10%程度、毎月の収入金額が増えるという法人がありました。

 

あとは在庫を減らす事で、手元に現預金を残す事が可能です。いきなり圧縮するのは難しいかも知れませんが、自社にとって最低限必要な「適正な在庫量」を決めてそれ以上は仕入れないというルールを決めてる事も有効です。

 

3.前受金を増やす

一番わかりやすいイメージは、サービス業等における「回数券」ですね。1回1,000円のサービスで、回数券を作って、12回10,000円で販売すれば、先に10倍のお金をお預かりすることが出来ます。

 

これが出来れば一時的に現預金を増やすことは出来ます。

 

前受金を貰って、そのお金が充当するまでの間は少なくとも顧客として離れないというメリットもありますが、前受金の管理や、その前受金を充当している間はお金が入ってこないというデメリットもありますので、注意は必要です。

 

資金繰りが厳しい場合には、先にお金を預かる事が出来ないかどうかをどんな業種業態でも検討してみる価値はあると思います。

 

4.借金をする

出来れば一番したくない現預金増加方法です。

 

ただ経営者は真っ先に、この方法を考える人が多いので、「借金をする前に検討すること」として先の3つは是非ともお伝えしたいところです。

※コラム「銀行借り入れの前にやること」をご参照下さい。

 

まだ借りられる法人ならまだ良いのかも知れません・・・ですが、もう借りられないという法人であれば、上記3つは早急に検討すべきですね。

 

 

法人を訪問していると、お金がないと言って悩んでいる経営者に多くお会いします。契約者でも、以前に入った保険の保険料が払えないという相談を頂く事もあります。

 

この場合、保険の見直しをして保障を確保しつつ、保険料を下げるということも重要ですが、これら4つの方法をキチンとお伝えをしてアドバイスをさせて頂くと、「なるほど!」と言って「で、ウチはどうすれば良い?」というご相談を頂きます。

 

ここで、「社長、(月次)決算書を見せてもらえませんか?一緒に考えましょう」とお伝えをして、社長とお話をさせて頂き、具体的な改善策をご一緒に考えさせて頂いております。

 

ただ、「月次決算書がない」「数ヶ月前のものしかない」という返事が多いのも事実です。あくまでも個人的な感想ですが、「経営改善は会計事務所の変更から」という場合が多いですね・・・・

 

<文責>

株式会社FPイノベーション

代表取締役 奥田雅也

 

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